建築ニュース2021年8月号②

建築ニュース2021年8月号②

新築の省エネ基準、2030年度にはZEH水準義務化

我が国の温室効果ガス排出量を生産ベースでみると、「家計に関する排出量」は冷暖房・給湯、家電の使用など家庭におけるエネルギー消費によるものが中心で約2割を占めている。これに加えて消費ベースでは、全体の約6割が家計によるものという報告もある。このため、脱炭素化へ向けた住宅分野の取り組みは2050年カーボンニュートラルを達成する上で避けては通れないものといえる。このような中、国は7月下旬だけで住宅の省エネ化に係る検討会を複数回開催。本分野における施策を重視している様子が見て取れる結果となった。


超厚合板(CLP)開発
合板で炭素固定化を促進 輸入に頼らない仕組みを構築

昨今発生したウッドショックにより、我々住宅業界では輸入材が手に入らない事態が発生した。外材に依存している業界の問題点が浮き彫りになった現在、国産材へのシフトが叫ばれる向きもあるようだ。しかし、ウッドショックが発生する以前から国産材の利用拡大につなげる取り組みを進めてきた団体がある。日本合板工業組合連合会(日合連)だ。今回、日合連の上田浩史専務理事にお話を伺ったところ、読者工務店が今後の経営指針を定めるにあたり参考となるお話をお聞きすることができた。


「説明義務化」より「適合義務化」の方が効率的との声

建築物省エネ法改正からおよそ4カ月、「説明義務制度について悩んでいる」という工務店の声が聞こえてくる。脱炭素社会の実現に向け、様々な方面から動きが出ている昨今だが、お施主様においても住まいの省エネ性能について関心が高まってきている。一方で、省エネに関する知識を十分に持っているとは限らないため、お施主様自身が省エネ性能を高める提案を打ち出すことはなかなか難しい。それゆれ、専門的な知見を有する工務店から具体的な説明や提案を行う必要があるといえる。


NLTの設計・施工方法の確立を目指す木造先導事業

国土交通省は、「令和3年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」において、国立大学法人東京芸術大学が提案した「東京藝術大学国際交流拠点(仮称)整備事業」を採択したことを、7月30日に発表した。
同先導事業の木造先導型は、構造・防火や生産システムの面で先導的な設計・施工技術の普及と低炭素社会の実現に貢献するため、住宅・建築物の木造化に関するリーディングプロジェクトを支援するもの。


ロックダウンの爪痕残る
針葉樹構造用200円値上げも 東京合板卸売実勢価格

国内針葉樹合板は活発な引き合いが続いており、品薄感がさらに強まっている。8月に入った現在、すでに納期の遅れは生じており、オーダーしても納期は確定しない状況だ。また、夏季休暇中におけるプレカット工場の操業停止を見据えて、仮需も増加傾向となっている。工事現場ではお盆前の同月第1~2週にかけて駆け込み需要がピークとなるが、既に材の納期遅延により上棟の遅れが発生している現場もある。価格に関しては、合板メーカーが再度の値上げをアナウンスしているものの、原木や接着剤の高騰などから工務店はこれを受け入れざるを得ないだろう。供給面での不安はしばらく解消しそうにないばかりか、さらなる状況悪化も視野に入れる必要がある。工務店は今後も慎重な対応が必要だ。


サイディングで短納期と高意匠を実現 化粧材で更に個性を追求

外装材の選び方によって住宅の印象は大きく変わる。特にサイディングについては施工性が優れている点や、印刷される柄によって住宅デザインの幅が拡げられる点がメリットといえる。工務店は美しいデザインと併せて、美しい施工についても引き続き意識を刷新し続けてもらいたい。
今回の特集ではサイディングの施工における工夫に加えて、外装化粧材を用いた個性的な住宅デザインへのステップアップについて触れた。読者工務店の皆様には是非参考にしてほしい。

(出典:NJS日本住宅新聞

建築ニュースカテゴリの最新記事